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近所の桜もだいぶ咲いてきました。

最近、ご相談に来られる方で、春が一番体調が悪い、という方が非常に多いです。今回は、春の養生法のお話です。

漢方の原典、「黄帝内経(こうていだいけい)」という古い書物には、
春は「発生」の季節という。
すべての物が芽生え、天地間の万物は生き生きと栄える。
春の養生法は、夜更かしをしてもかまわないが、朝は早く起きる。
朝、庭をゆったりと散歩し、髪の結びをほぐして、からだをのびのびと動かす。
つまり、春に芽生えた万物と同じように、心身ともに生き生きと陽気を発生させる。
これは春の「発生」に相応する養生法である。これに背くと、春によく活動する肝気が傷む。
と書いてあります。

どういう事かといいますと、春は、自然界で、草木が芽吹き、動物も冬眠から目覚め、虫も土の中から顔を出すのと同じように、人間の身体の中でも、気の巡りが活発になる季節です。
しかし、本来、気が巡らなければいけない時期に、入学、就職、異動などの環境の変化によってストレスを受けたり、もともと肝の気の巡りに問題があると、情緒不安定になったり、すぐにカッとなったり、といった精神的な症状が現れやすくなります。
そんな時は、朝早く起きて、散歩すると良いです。芽吹き始めた木々を見ながら、新鮮な空気を吸うと、気の巡りが良くなります。

まずは週末、お花見をしながらの散歩などいかがでしょうか。