大学生の男性の方、小さい頃からアトピーで、特に中学生になった頃からひどくなり、ステロイド外用薬で症状を抑えていましたが、だんだん効かなくなり、大学に入ってから、かなりひどい状態になったため、漢方薬で根本から治したい、とご相談に来られました。

最初は、全身の乾燥がひどく、赤黒くて硬い肌になり、かゆみもひどく、夜何回も目が覚めて、掻いた傷が朝痛む、という状態でした。
漢方薬を飲み始めて、半年ほどはあまり変化がなかったのですが、半年を過ぎた頃から、痒みが少しずつましになり、夜眠れる日が増えてきて、掻かずにはいられない猛烈なかゆみは無くなってきました。肌も徐々に肌色の部分が増えてきて、かゆくない日も少しずつ増えてきました。漢方薬を飲み始めて2年が経ち、痒みはまったく無くなり、乾燥も無くなりました。毎年冬と春先に、特にひどくなっていましたが、今年の冬と春は、全く痒くならず、赤くもなりませんでした。ひと安心です。

この方は、漢方でいう、「脾」と「腎」が弱い体質でしたが、途中から、「脾」を傷める飲食物、特に甘いお菓子や脂っこい食べ物を控えて、だんだん脾が強くなり、症状が出なくなりました。本当に良かったです。
体質が変わるまでに、時間がかかる方もいますが、漢方薬と食生活の改善で、アトピーは良くなります。アトピーで苦しんでいる方、どうか、あきらめないでください。