頭痛は、漢方では、急性頭痛と慢性頭痛で分けて考えます。
今回は、急性頭痛のお話です。

急性頭痛で、吐き気や激しい痛みを伴うなど、
ふだんと違う頭痛の場合は、
くも膜下出血や脳腫瘍などの病気が原因であることもあるので、
まずは、病院へ行ってください。
ただし、検査の結果、異常がなければ、
以前のブログ「漢方のススメ」に書いたような例もあるので、
漢方による治療をお勧めします。

急性頭痛は、大きく3種類に分けられます。
1.冷えたことが原因による頭痛には、川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)、
2.発熱やのどの痛みなど、熱症状を伴う頭痛には、銀翹散(ぎんぎょうさん)、
3.頭が重く締め付けられたような痛みには、藿香正気散(かっこうしょうきさん)
です。

1.は気候が急に寒くなったりして、身体を冷やしたことが原因で起こり、
首から後肩部にかけて筋肉がこわばり、関節痛を伴うことが多いです。
川芎茶調散は、頭痛の専門薬で、側頭部、頭頂部、前額部、後頭部、
すべての部位の頭痛に効きます。

2.は熱、のどの痛みから始まるカゼに伴う頭痛で、
カゼに使う漢方薬の時にお話しした、銀翹散を使います。

3.は、夏のジメジメした時期に、胃腸カゼの症状を伴うことが多く、
これも胃腸カゼに使う、藿香正気散を使います。

急性頭痛は、痛みが激しいことが多いですが、原因や症状によって、
漢方薬を合わせると、簡単に治ることが多いです。

次回は、片頭痛を含めた慢性頭痛のお話です。