体臭についてのご相談が時々あります。
大抵、本人が思っているほど、におっていないことが多いのですが、今回は、体臭の種類と対策のお話です。

体臭には、「加齢臭」と「疲労臭」があります。

「加齢臭」は皮脂腺から出る臭いです。
男性の場合、加齢臭が強くなるのは50代から70代くらいまでで、皮膚が乾燥しやすくなる70代後半になると皮脂腺の分泌が減り、加齢臭は弱まります。

「疲労臭」と呼ばれる汗の臭いもあります。
汗は血液が材料です。腸で動物性たんぱく質が分解されると、アンモニアなどの臭い物質ができて、腸から吸収された後、肝臓に送られて無臭化されます。腸内細菌中の悪玉菌が増えたり、腸や肝臓が弱ったりすると、血液中の臭い物質が増え、汗が臭いやすくなります。さらに、加齢や運動不足で汗腺機能が衰えると、濃い汗をかくようになり、少量の汗でも強く臭う場合があります。

対策は、食事と運動です。
肉類を控え、腸内の善玉菌を増やす食物繊維やオリゴ糖、発酵食品(お味噌汁、納豆、くろずなど)をしっかりとることが大切です。
汗腺機能を高めるためには、有酸素運動が有効です。1日30分ほど、じっとり汗をかく程度のウォーキングがおすすめです。入浴の際にちゃんと湯船につかることも大事です。
(五味クリニック院長 五味常明先生のお話より)