骨粗しょう症とは、骨がもろくなり、
結果として骨折の危険性が増大する病気です。

原因は、加齢だけでなく、成長期の無理なダイエットや、
インスタント食品の過剰摂取により、
比較的若い世代でも骨量が低下することがあります。
また、女性ホルモンが骨代謝を調節しているため、女性の閉経も大きな原因です。

おもしろいデータがあります。
骨粗しょう症の患者数は、関東より、関西の方がはるかに多いそうで、
これは、納豆の消費量と関係しているそうです。
納豆などの大豆食品は、カルシウムを多く含む他、
女性ホルモン様物質であるイソフラボンが豊富なため、
特に閉経後の骨量低下を防いでくれます。

骨粗しょう症を予防するためには、大豆、小魚、海藻類などをしっかり食べて、
カルシウムを補給することと、
もうひとつ効果的なのが、運動です。

宇宙飛行士の向井さんが、宇宙で行った実験で、
宇宙で生活した後、体内のカルシウムの量を測定すると、
足のカルシウムの量が激しく減り、
手のカルシウムの量は変わらなかったそうです。
これは、無重力の状態のため、足はほとんど使わなかったので、カルシウムの量が減り、
手は地球にいるときと変わらず、よく使っていたので、カルシウムの量が減らなかったのだそうです。

つまり、運動はカルシウムの量が低下するのを防いでくれるのです。
また、骨粗しょう症でこわいのは、転倒して骨折することですが、
運動して、下半身の筋肉を鍛えることによって、転倒しにくくなります。

下半身の筋肉を鍛えるための運動は、ウォーキングやスクワットですが、
膝や腰が痛くてできない方は、
以前お話した、2本のポールを持って歩くノルディック・ウォークがお勧めです。
膝や腰に負担をかけずに、全身運動を行うことができます。