日本人が大好きなお風呂のお話です。
お風呂は体を清潔にするだけでなく、
「ゆったりとお風呂に入ると疲れがとれる」といえば、
多くの方が賛同されると思います。

入浴に対する自律神経の反応の研究では、
お風呂につかると、初めは交感神経が活動的になり、
引き続いて副交感神経が働くようになると言われています。

初めはお風呂の温度が皮膚温度より高いので、
湯船に入ると温かさや熱さを感じることになり、
この感覚は脳に伝えられ、脳は緊張します。
そして交感神経が働きます。

交感神経には心拍を増やし、血圧を上げる働きがあります。
これが、あまり熱いお風呂に入ると血圧に良くないとされる理由です。

この後、ぬるめのお風呂なら体が慣れてきます。
そうすると熱さを感じなくなり、脳の緊張がとれます。

脳の緊張がとれると交感神経の活動は低下し、
全身が心地よい温度に包まれ、全身はリラックスした状態になります。
そして副交感神経が働き、心拍が緩やかになります。

こうしてリラックス感を味わい、脳の緊張がとれた状態で風呂からあがると、
そのリラックス状態は維持されるので、すんなりと睡眠に入ることができます。
こうして、翌朝には確かに疲れがとれてしまいます。

お風呂で疲れを取るには、リラックスできるようにぬるめのお湯にすること、
湯あがりは、湯冷めして緊張状態が復活する前に、なるべく早く床につくことがポイントです。