更年期障害は、
女性に特有の病気と思われがちですが、
男性にも起こります。

男女どちらの更年期障害も
性ホルモンの低下が原因ですが、
症状の現れる時期や経過には違いがあります。

女性の更年期障害の場合、
女性ホルモンの低下が原因で、
50歳頃の閉経を挟んだ約10年間に症状が現れ、
ホルモンの低下が落ち着くと症状も治まります。

男性の場合は男性ホルモンの低下が原因ですが、
もともと男性ホルモンの量や減り方には
個人差が大きいため、
更年期障害の現れる時期や治まる時期は
定まっていません。

男性ホルモンが低下すると、
心身に様々な症状が現れます。

関節痛、筋肉痛、発汗やほてり、
疲れやすい、肥満、頻尿などの体の症状や、
イライラ、不安、憂うつ、不眠、
興味や意欲の消失などの心の症状や、
性機能の低下などの症状が現れます。

男性ホルモンの低下を防ぐために、
自分でできる対策があります。

○ストレスを軽減すること。
これができれば苦労しないのですが、
脳がストレスを感じると、
交感神経が優位になり、
男性ホルモンの分泌が低下します。
リラックスする時間を増やすことが大切です。

○質の良い十分な睡眠をとること。
男性ホルモンの値は、通常は朝に高く、
夕方に下がって睡眠中に回復します。
このリズムを保つために、
早寝早起きを心がけ、
質の良い睡眠を確保してください。

○適度な運動を行うこと。
適度な運動は男性ホルモンの分泌を
高めることがわかっています。
短時間でもいいので、
運動する習慣をつけましょう。
また、男性ホルモンは、他者と競い合ったり、
他者に認められたりすることで、
分泌量が増える性質があります。
ゴルフやテニス、写真や絵画など、
他者と競い合い、認め合える楽しみを
見つけると良いです。