同じような生活をしていても、病気になりやすい人となりにくい人がいます。
これには、「自律神経」が大きく関係しているそうです。
自律神経は、交感神経と副交感神経に分けられ、
交感神経が体を支配すると、体はアクティブな状態になり、
副交感神経が支配すると、体はリラックスした状態になります。
人間の体は、活動的な日中は、交感神経がやや優位で、
夜、リラックスするときには副交感神経がやや優位になります。
この「やや優位」というバランスが重要で、
交感神経のレベルが異常に高く、副交感神経のレベルが低すぎると、
体のあちこちに不調が現れ、病気になってしまいます。
過度のストレスや過労、タバコやお酒や、肉中心の食事は、
交感神経のレベルを異常に高くする原因になります。
また、睡眠不足も自律神経の大敵です。
夜、副交感神経が優位になり、リラックスするはずの時間帯に、
交感神経を刺激していると、副交感神経が上がるタイミングを失い、
何をしても副交感神経が上がらない状態になってしまいます。
しかし、いくら生活に気をつけても、ストレスなど防ぎようがない問題があります。
そこで、おすすめなのが、深呼吸です。
緊張したとき、深呼吸をすると心が落ち着く経験をしたことがある人は、多いと思います。
ゆっくりとした深い呼吸は、副交感神経を刺激するので、
血管が開き、末梢まで血流が良くなります。
そして、血流が良くなると筋肉が弛緩するので、体はリラックスするのです。
逆に緊張すると、無意識のうちに速く浅い呼吸になっています。
呼吸が体に及ぼす影響はとても大きく、自律神経のバランスが崩れた状態を
一瞬にして変えることができるのです。
緊張したときやあせったとき、つまり交感神経が過剰に優位になっているときは、
ゆっくり深い呼吸をしてください。
やり方は簡単で、ゆっくり一数える長さで息を吸い、その倍の時間をかけて息を吐いてください。
(「なぜ、これは健康にいいのか?」小林弘幸著より)
ぜひ、やってみてください。