「そんなアホな?」
と思われるかもしれませんが、科学的に証明されているのです。

私たちの体内では、毎日、数万ものガン細胞が生まれています。
では、なぜ人は全員ガンにならないのでしょう?
それは、リンパ球がガンを殺してくれるからです。
リンパ球は、白血球の一つで、体内のガン細胞などを攻撃します。

以前、お話した、自律神経のうちの副交感神経が、リンパ球を活発にします。
つまり、ガン細胞を攻撃するリンパ球が活性化するには、副交感神経が優位でなければなりません。
それは、どんな体調の時かというと、
リラックスして、笑いがあり、心なごむときです。
この体調であれば、体内に発ガン物質が入ってこようと、ガンが生まれようと、
巡回するリンパ球たちによって、ガン細胞はどんどん駆逐されていきます。

逆に怒ってばかりいると、交感神経が優位となり、白血球のうちの顆粒球を活性化します。
顆粒球は、体内に侵入した病原菌やウイルスを殺しますが、
これが活発になり過ぎると、潰瘍や炎症を起こし、ガンになりやすい体質にもなります。

実際に、「ガンは笑いで治る」と断言する、倉敷市の柴田病院の伊丹仁朗医師は、
ガン患者19人を、なんばグランド花月へ連れて行き、3時間大笑いした後、リンパ球がどうなっているかを
実験しました。結果は、ほぼ全員、増えていたそうです。

中国の上海には、全国から重いガン患者が集まる、
「上海ガンの学校」というガン治療施設があります。
ここには「まず笑いましょう」という規則があり、
皆で歌を歌ったり踊ったり、楽しくハッピーに過ごすこと、そして、皆で励ましあうことを、もっとも重視し、
笑いと爆笑、歓声に満ちたなんとも不思議なガン治療施設だそうですが、
ここの五年生存率は、51%で、他の医療機関と比べると驚異的な数字だそうです。

日本でも、大阪で、「お笑い看護士」養成のため、実習で、漫才師らによるお笑いの指導があり、
「笑いの医療」への評価が高まってきています。
オランダにはすでに、病院専属の道化師がいて、
道化的役割で患者の心をほぐすことが絶大な治療効果をあげる、という認識が
世界の医療界に広まりつつあります。
(「抗がん剤で殺される」船瀬俊介著より)

そういえば、昨年、当時1歳の息子が、RSウイルスで入院したとき、
同じ部屋に何日もいて、暗くなりかけていた時に、
道化師がやってきて、息子も私も大喜びで、いっぺんに気持ちが明るくなったことがありました。

「病は気から」ですね。
次回もガンのお話です。