「食べ過ぎ」は、肥満だけでなく、
胃腸に負担をかけたり、血液を汚してしまうことによって、
生活習慣病やアレルギー疾患など多くの病気を引き起こします。

食べ過ぎないための、7つの心得をご紹介します。

①食べ過ぎていることを認識し、思い込みを改める。

肥満がある人の中には、自分はあまり食べていないのに太ってしまう、
と考えている人がいます。
しかし、食べずに太る人はいません。
実際はちょくちょく食べているのに、そのことに気づいていなかったり、
たくさんの量を食べているのに、それが適正だと思っている人もいます。
食べていないのに太ると感じている人は、このような思い込みを捨て去り、
認識を改めることがまず必要です。
前回お話したように、食べている内容も見直してみてください。

②腹八分目にする。

満腹になるまで食べないように心がけます。
次第に、「いつもお腹がすいている」「次の食事が待ち遠しい」
といった感覚に慣れてきます。
こうした感覚に慣れることで、食べ過ぎを防ぎます。

③だらだら食べない。

だらだら食べ続けていると、どうしても食べる量が多くなったり、
消化吸収のために働く腸が休めなくなり、疲弊してしまいます。
また、食事を抜いたり、食事の時間がずれるのもよくありません。
エネルギーの吸収や消費を統括している脳の働きが乱れてしまうためです。
食事時間を一定にしましょう。

④記録する。

手帳などに、食べた物とおおよそのエネルギー量、1日の総摂取エネルギー量や体重などを記録します。
これを続けることで、自然に食事量を意識できるようになります。
また体重は、1日に1回、同じ時刻に測定してください。

⑤寝る前は食べない。

寝ている時には、昼間働いている臓器を休ませて、翌日に備える必要があります。
寝る前に食べると、消化吸収を行う腸が休めなくなります。
また、十分な睡眠をとることも大切です。
睡眠中、食欲を抑制するホルモンの分泌は増え、
逆に、促進するホルモンの分泌は減ります。
睡眠が不十分だと、これらのバランスが乱れ、「食べたい」という衝動が強まります。

⑥ストレスをためない。

最近の研究では、肥満は単に食べ過ぎるという習慣の問題ではなく、
脳の認知機能の障害であると考えられてきています。
ストレスがたまると、それを発散させようと早食いや大食いになることがあります。
また、ストレスは脳に働きかけ、糖分をとりたい欲求を起こさせることも明らかになっています。

⑦少しでも体重を減らす。

1ヶ月に1kgでも、体重が減ったという体験をすることが大切です。
減量に成功する喜びや自信から、気持ちに余裕が生まれます。
それにより、焦ったり落ち込んだりしなくなり、
あきらめずに肥満の解消に取り組むことができるでしょう。
(きょうの健康4月号より)