気温、湿度ともに高くなる梅雨から夏にかけては、
特に食中毒に対する注意が必要です。

食中毒の半数以上は飲食店で起きていますが、次いで多いのが家庭です。
家庭で起こる食中毒の原因食品で多いのは、
おにぎり、すし、刺身、卵料理などで、
主な発生要因は、「食品を室温で放置」「手や調理器具の不衛生」「加熱が不十分」などで、
ちょっとした不注意や油断から起きるケースが多く見られます。

<食中毒対策の基本>
〇細菌をつけない
生鮮食品などにもともとついている細菌が、手や調理器具などを介して他の食品に移ることを二次感染といいます。
二次感染を防ぐためには、手洗いや台所の衛生管理を徹底することが重要です。

〇細菌を増やさない
多くの細菌は10~60℃で増殖します。食品についた細菌を増やさないためには、
冷蔵庫や冷凍庫での低温保存が必要です。

〇殺菌する
ほとんどの細菌は75℃で1分間以上加熱すると死滅します。食品は中まで加熱しましょう。
ふきんやまな板などの調理器具は熱湯や漂白剤で殺菌します。

ただし、同じ食品を食べても、すべての人が同じように食中毒になるわけではなく、
発症するかどうかや症状の程度は、その人の抵抗力や健康状態なども関係しています。
日頃から規則正しい食事、十分な睡眠、ストレス解消など健康的な生活を心がけて
抵抗力をつけておくことも、食中毒予防の大切なポイントです。
(NHKきょうの健康6月号より)