これまで、牛乳は栄養があり、カルシウムの吸収が非常に良いと信じられてきましたが、
それは誤りです。

牛乳が腸から吸収されるには、乳糖を分解する消化酵素が必要ですが、
日本人の80~90%は、この酵素が十分にありません。
小腸で吸収されなかった牛乳は、大腸を刺激し、腸内細菌のバランスを崩してしまいます。
そのため、牛乳を飲んで、お腹が張った、下痢をした経験がある人は多いと思います。

日本人が牛乳を飲み始めて、まだ50年ほどしか経っていません。
日本人の体に合うはずがないのです。
特に、市販の牛乳は、過酸化脂質などの余分な脂を多く含み、健康を害します。

牛乳を飲むと、カルシウムの吸収が良いと言われるのは、
血液中のカルシウムの濃度が急激に上がるからです。
ところが、急激に上がるからといって、それが全部体に吸収されるわけではなく、
余分なカルシウムは排出されるだけで、しかも一緒にビタミンやミネラルも排出してしまい、
かえって害になるくらいです。

アメリカ、デンマーク、フィンランド、スウェーデンといった酪農のさかんな、
乳製品を大量に摂取している国の人に、骨粗しょう症が非常に多いことも、
牛乳がカルシウムの吸収に役立っていないことを証明しています。

牛乳を毎日飲むことは、骨粗しょう症だけでなく、動脈硬化、高血圧、糖尿病や、
アトピー性皮膚炎、ぜん息などのアレルギー疾患、
潰瘍性大腸炎、クローン病などの原因になることが、
多くの大学で発表されています。
(「健康の結論」新谷弘実著より)

また、大きな問題として、牛乳を大量生産するために、
牛から常にお乳が出る状態、つまり常に妊娠の状態にしておく必要があります。
そのために、牛に女性ホルモンを投与しています。
女性ホルモンは、ごく微量でも人体に影響します。
近年、男性不妊症が急激に増えていますが、これは、牛乳を多く飲むようになり、
牛乳に微量に含まれる女性ホルモンが体内に入ることが原因の一つと言われています。
「草食系男子」が増えたのも、これが原因ではないか、という説もあります。

一方、大豆から作った豆乳は、牛乳と違って大変良い食品です。
カルシウム、鉄などのミネラルの他、たんぱく質やビタミンも、しっかり摂れます。
牛乳ではなく、豆乳をお勧めします。