「乳酸菌が免疫力を高め、ガンを予防する」という話がありますが、
これは、本当の話です。
乳酸菌を始めとする腸内細菌は、人間の腸内に、重さにして約2kg、
数にして1000兆個、種類にして3万種存在するといわれ、
健康に大きな影響を与えています。

腸内細菌の働きは、
①体内に侵入してきた細菌や毒素を腸内で排除する。
②化学物質や発がん物質を分解する。
③免疫系を活性化し、自然治癒力や抵抗力を向上させる。
④消化・吸収や代謝の働きに関わる。
などで、腸内だけでなく、体全体の免疫作用に関与し、
健康維持や老化防止に重要な働きを果たしています。

腸内細菌には、善玉菌と悪玉菌があります。
ビフィズス菌などの善玉菌は、腸内で発生した活性酸素や毒素を中和して免疫力を活性化し、
病気から体を守っています。
ブドウ球菌などの悪玉菌は、未消化の肉類、牛乳、乳製品などのたんぱく質を腐敗させて
毒素を作り、免疫力を低下させ、病気になりやすくしたり、老化を進行させます。

健康な人の腸内には善玉菌が多く繁殖していますが、
肉、酒、タバコなどの多い不摂生な食生活、多くの薬品、化学物質、便秘などによる
腸内環境の悪化、生活環境の汚染によって、善玉菌が少なく、悪玉菌が多くなります。
悪玉菌が増えると、免疫力や抵抗力が低下し、
感染症、ガン、潰瘍、アレルギー疾患の間接的な原因となります。

善玉菌を増やすには、食物繊維を多く含んだ食物(未精製の穀物(玄米など)、
海藻類、野菜、豆、キノコなど)、野菜・果物、
そして、植物性の発酵食品(みそ、ぬか漬け、納豆など)を摂ることが大切です。
また、ヨーグルトが善玉菌を増やすと言われていますが、ヨーグルトの乳酸菌はよいのですが、
牛乳からできているので、牛乳が腸内の環境を悪化する原因になってしまうため、
おすすめはできません。

前回お話しましたように、動物食は魚介類にして、野菜、海藻、果物、豆類を
しっかり食べることによって、腸をきれいにし、いろんな病気を予防することができます。
次回は、「発酵食品のススメ」というお話です。