人参は秋が旬の野菜です。
米国科学アカデミーが、1982年に、ガンを予防する代表的食物として、
人参の効能を発表しました。

ガンを始めとする難病治療の食事療法で、世界的に知られるスイスのベンナー病院の
メイン・セラピーは、人参とリンゴで作る生ジュースだそうです。

βーカロチンという有名な栄養素があります。
これは、万病の元となる活性酸素を除去し、免疫力を増強し、
種々の感染症やガンを予防することがわかっています。
カロチンの語源はキャロットで、人参に豊富に含まれているために、
この名がつきました。

日頃、人参を常食している人は、あまり食べない人より肺ガンの発生率は
半分になるという研究結果もあります。

カロチンは体内でビタミンAとなり、視力の回復、その他の眼病、
皮膚病や肌荒れにも奏功します。
また人参の中には、血糖値を下げる成分が存在することも明らかにされています。

ミネラルとしては、強力な浄化力をもつイオウ、リン、カルシウムが多く含まれるので、
胃腸、肝臓を強化し、骨、歯を丈夫にするのに役立ちます。
また、人参に含まれるコハク酸カリウム塩には、血圧を下げる作用や、
体内の水銀を排泄する作用があることもわかっています。

ヨーロッパには、「人参は人を愛嬌良くさせる」という俗言がありますが、
これは「愛嬌」は健康が作るということだそうです。
(「野菜だけで病気を治す」石原結實著より)

健康の維持・増進、万病の予防・治療にもなる人参を毎日食べて、
愛嬌よく過ごしましょう。