乳幼児突然死症候群の原因にもなるという受動喫煙のお話です。

国立がん研究センターたばこ政策研究部の望月部長によると、
たばこの煙には分かっているだけで7000種の化学物質が含まれています。
ニコチンやベンゼン、カドミウムなど200種は、発ガン性や呼吸器などに
悪影響を及ぼす物質として知られています。
また、両親が喫煙する場合、乳幼児突然死症候群になる確率が
4倍になるとの国の調査があります。

胎児や乳幼児がたばこの煙から悪影響を受けるルートは3通りあります。
1.妊婦が直接吸う場合(ファーストハンドスモーク)
2.近くの喫煙者が出す煙を吸う場合(セカンドハンドスモーク)
3.喫煙者が部屋にいなくても、煙に含まれる化学物質が
カーペットや壁紙、ソファに付いた部屋にいる(サードハンドスモーク)
です。

子供は自分の意思で煙から逃れることは難しく、
いや応なく受動喫煙の環境に置かれます。
このため、周囲の喫煙者が環境を守ることが求められます。
特に、サードハンドスモーク対策では、たばこ由来の化学物質がついた、
家具などの掃除などが欠かせません。

受動喫煙で発症の危険性が高まる主な病気は、

<胎児>死産、先天性奇形、小児ガン
<乳幼児>乳幼児突然死症候群、ぜんそく、慢性呼吸器疾患、
肺機能の成長抑制、中耳炎、急性呼吸器疾患、アトピー性皮膚炎
<小児>肺炎、中耳炎、脳腫瘍、白血病
<成人>咽頭ガン・肺ガンなどのガン、心筋梗塞、クモ膜下出血、
脳血管疾患、大動脈瘤
(国立ガン研究センターの資料より)