肩痛のもっともひどいのが、
五十肩と呼ばれる、
肩関節周囲炎です。
これにも、漢方がよく効きます。

実は、私の母が、2年前にひどい五十肩になり、
肩を動かすと激痛がするので、
自転車にも乗れない状態になりました。

母は、体に余分な水がたまっていて、
血のめぐりも悪い状態と考えられたので、
前回お話した、
二朮湯(にじゅつとう)と
疏経活血湯(そけいかっけつとう)と
全蝎(ぜんかつ)という生薬を飲んでもらいました。

すると10日後には、
痛みは全くなくなり、
肩も上がるようになり、
自転車にも楽に乗れるようになりました。

ちなみに、
全蝎(ぜんかつ)という生薬は、
サソリを乾燥させて、粉末にした物です。
飲む前に言うと、気持ち悪がって飲まないといけないので、
治ってから教えてあげましたが、
驚きながら、
「でもよく効くねー」
と言ってました。

全蝎(サソリ)は、通絡作用という、
経絡の通りをよくして、痛みを止める作用があります。

他にも、通絡作用のある物に、
アリやミミズ(地竜という名前の生薬)があり、
これもよく効くので、よく使います。

また、うちでは使いませんが、
痛みをとる生薬で、シャ虫(シャチュウ)という物が
ありますが、これはゴキブリです。
とてもくっさいけど、よく効くそうです。

ちょっと気持ち悪い話になってしまってすみません。
五十肩のお話でした。