50代の女性の方、不眠、耳鳴りなどの不調があり、病院で睡眠薬を処方され、2年間服用していましたが、長期間服用していることが不安になり、ご相談に来られました。

この方は、睡眠薬を飲まないと寝付くのに2時間以上かかり、夜中に何回も目を覚ましていまい、日中眠くて仕方がない、という状態で、他にも、胃痛、のどの違和感、めまい、動悸などの症状がありました。

漢方薬を飲んで3カ月後には、耳鳴りが聞こえなくなり、胃痛、めまい、動悸も改善しました。6カ月後には、睡眠薬を飲まなくても寝つける日が増えてきました。9カ月後からは、睡眠薬を飲まなくても朝まで眠れるようになり、日中眠くなることもほとんど無くなりました。「薬をやめることができて、本当にうれしいです。ありがとうございました。」ととても喜んでくださいました。

喜んで頂けて良かったです。この方は、元々夜1時から2時頃にお布団に入っていたのを12時までには入るようにしていただきました。個人差はありますが、大体夜10~11時頃に眠りに入りやすい時間があります。なので、可能であれば、夜10時くらいまでにお風呂に入って、いつでも寝れる準備をしてなるべくリラックスして過ごし、ファーっとあくびが出た頃にお布団に入ると眠りやすくなります。

眠れない日が続いた時には、まずは、適度な運動や規則正しい食生活、夜のコーヒーや緑茶などのカフェイン飲料を避けるなど、生活習慣を見直してください。他にも、

〇毎朝同じ時間に起きて、朝日を浴びる。

〇昼寝をするなら午後3時まで、30分以内にとどめる。

〇寝酒は夜中に目覚めやすくなるため、睡眠には逆効果。

〇就寝直前に携帯電話などを見て、目を使い過ぎないようにする。

〇ぬるめのお風呂にゆっくりとつかる。

〇「何時間眠ったか」には拘らず、「日中元気に過ごせるか」が大事。

などを意識してみてください。それでも改善しない場合には、漢方という方法があります。